第51章 ストレッチ⦅宿儺⦆
呪霊と対峙する時、身体機能は重要になってくる。
身体機能が高ければ瞬発力も高くなり、相手との距離を取ったり、詰めたりする事が出来る。
また、柔軟性があることで攻撃をかわし易くなると言ったメリットがある。
『理屈では分かってるんだよぉ…』
テンション低めの なな は自身の柔軟性について五条から指摘されていた。
五「…なな 体硬すぎない…?」
少し呆れたような残念そうな声で言われ、なな は『自覚しています』と呟いた。
『あ~ぁ、体軟らかくしなきゃなぁ…』
体術の授業終わり、みんなで教室に戻りながら なな は独り言のように呟くと、釘崎が「やっぱストレッチが良いんじゃない?」と言った。
『そぅだよね、ストレッチしよ!』
さっそく1年生'sは、誰が柔軟性が一番高いか順番に、立位の状態で体前屈をやってみた。
結果ー。
1位 → 虎杖。2位 → 伏黒。
3位 → 釘崎。4位 → なな 。
という結果になった。
伏黒と釘崎の差は2cmしか無かったため、ほぼ変わらないくらいだ。
伏「ストレッチ頑張れよ なな 」
伏黒の優しさが、逆に切なく感じてしまう なな 。
そんな1年生's の様子を黙って見ていた宿儺が虎杖の左頬から現れた。
宿「どれ、体を押してやろう」
なぜか虎杖の左腕を支配していた宿儺は、なな の背中を グググ… と押した。
『痛い 痛い 痛い!!
宿儺痛い!!!』
痛がる なな を見て、ケヒ と笑う宿儺 目掛けて虎杖は頬をバチンと叩いたが宿儺は左手の甲に口と目を移して「阿呆め」と虎杖を煽った。