第40章 閉じ込めた想い⦅虎杖悠仁⦆
ココは呪術高等専門学校。
学年ごとの人数は少なく、会えばお互いに手合わせするなど日々鍛錬をしている。
パ「なな ~、遅いと置いていくぞぉ」
野太い声が なな を呼ぶ。
棘「しゃけ」
真「どぅした なな」
同級生の狗巻、禅院も声をかける。
『すぐ行くよー』
少しずつ冷たさを含んだ風と深い葉の色を眺めながら、なな は『帰ってきたんだ…』と高専の建物を眺めた。
2年生's で校内を歩いていると、1年生の釘崎が声をかけてきた。
釘「あー!真希さんに なな さんだ! いつ帰って来たの!?」
『ただいま、野薔薇』
駆け寄ってくる釘崎は嬉しそうに笑った。
近くに伏黒と虎杖も居たようで、ゆっくり近づいてきた。
パ「お! お前達も元気だったか? 交流会ぶりだもんな」
棘「しゃけ しゃけ♪」
パンダと狗巻も伏黒、虎杖に声を掛けた。
伏「お疲れ様です」
虎「みんな おかえんなさい♪」
優等生タイプの伏黒。
人懐っこい虎杖。
後輩が可愛くて仕方ない なな は笑った。
虎「ねー、なな センパイ、今度 手合わせしようよ」
『いいよ♪ 明日は どぅ?』
大丈夫! と はにかむ虎杖。
次の日。
約束通り、虎杖と手合わせ中の なな。
ルールは どちらかが床に尻もちをついたら負け。
手合わせなので体術のみ。
一見、なな の方が不利に見えるが、小回りのスピード、相手の力をテコの原理を活用しながら繰り出されるパンチは男子生徒並だ。
ドンー。
虎杖が尻もちをついたのだ。