第1章 あなただけの⦅宿儺⦆
ー それから穏やかに日々は過ぎた…
相変わらず、宿儺を殺しに来る呪術師は絶えないが、宿儺は無駄な殺生はできるだけ控えるようになった。
そして、宿儺と なな の間には新しい家族も増えた。
『宿儺様、私は幸せです』
宿「大切にすると約束したからな。
なな…俺と共に歩み、後悔した事は無いか…?」
『フフ、宿儺様は人間らしくなりましたね』
クスクスと笑う なな を宿儺は不思議そうに見た。
『私は後悔はしておりません。
あの時、輿入れしていたら…。その方が後悔していたかもしれません』
それに…、と ななは続けた。
『貴方との子を授かり、貴方のいろいろな表情を見る事ができるなんて、私は本当に幸せです』
ニッコリ微笑む なな に、宿儺はフン、と鼻を鳴らして なな の額を軽くデコピンした。
***おわり***