第33章 蜜月の始まり（R18）

筋肉質の白く滑らかな肌、快感に耐えて噛んでいる唇、熱く揺らめきながら見つめてくる二色の瞳…。

それら全てが謙信様が欲情していることを証明している。

色っぽい姿につられて、こちらもいやらしい熱をあげた。


（私のナカに居るのは謙信様…、私が愛しているのは…）


愛しい人を見上げるとキュウと秘肉が情欲を締めつけた。


謙信「…っ」


端正な顔が苦しげに歪んだ。


（顔を歪めてもカッコイイなんて、おかしいのかな）


羞恥に耐えながら必死に見つめていると、謙信様が口の端を持ち上げた。


謙信「あぁ…その顔。欲に濡れて俺を欲しながら、愛おしむような…。
　そのような顔をさせているのが俺だと思うと、堪らない気分だ」

「ん、ん、ぁ、ああ！はっ、あ…、私も…」


するりと謙信様の顔を撫でた。


謙信「？」

「私も……あなたにそのような表情をさせているのだと思うと、凄く嬉しくて、あっ、ん…」

謙信「そのように、はっ、煽るな。お前のナカは心地良い…気を抜けばすぐ果てそうだ」


困り顔で息を乱し、大きな抜き差しをしてくる。

すぐ果てそうだなんて言うけど、まだ余裕のある顔をしている。

もっと余裕をなくして欲しい。
謙信様が腰を引くのを追いかけ、入り込んでくるときは腰を上下に揺らして擦れる場所を変えた。

やろうとしてやっているのではなく、身体が勝手にそう動いていた。


「やっ、あ、あ、あぁ！」


律動の度に勝手に口から出てくる嬌声。
繋がっている場所がジンジンと熱い。


謙信「舞が…っ、高い声で囀（さえず）ると背筋を何かが這うようだ。
　もっと、聞かせろ。もっと啼けっ」


謙信様が私の足を抱えなおし、より身体を密着させた。
腰が動く度に謙信様のモノが最奥まで届く。

ぐっ、ぐっと強く押し当てられる度に身体が跳ねた。


「んっ、ふ、あぁっ」


（気持ち…いいっ）


久しぶりだけど私の身体は覚えていた。

初めて絶頂に導いてくれた硬い欲を。
覚えていて、喜び、きゅうぅと吸い付いた。