第72章 おまけ
♡光秀さんとメリークリスマス!♡
(光秀)
九兵衛、何やら甘ったるい匂いがするが、なんだ?
舞が厨で何かを作っているのか
ふむ……あとで覗いてみるとしよう
(姫)
そろそろ光秀さんが来そうな予感がする
『これ』は隠して……と
ふふ、ダミーを用意するなんて私って凄くない?
はぁ、明日は光秀さんと一緒に過ごす初めてのクリスマス………
楽しみだなぁ
(光秀)
厨に近づくにつれて嗅いだことのない匂いが強くなった
食べていないのに腹が膨れそうな匂いだ
厨の戸は無防備に開け放たれている
おかしい
舞のことだ。
俺に内緒で何かを作り、驚かせようとするのがあいつの常套手段
香りが強いモノを使うなら厨の戸を閉めておくはず
足音を消し、静かに戸口に立つと………
政宗「よお、光秀。先に貰ってるぞ」
すかさず気配を察した政宗が声をかけてきた。
何故この男が俺の御殿の厨に居る?
それに手に持っているのは何だ?
舞と政宗は厨の腰掛に座って、何やら食べていた
聞けば『ちょこれーとぷりん』という南蛮のお菓子らしい
食してみたが甘い香りのする豆腐、と言ったところか
政宗「信じられねぇ、これのどこが豆腐なんだよ」
正直に言ったら舞は苦笑し、政宗には盛大にため息を吐かれた
舞は『ちょこれーとぷりん』を信長様に届けると言って、政宗と出かけて行った
政宗は何のために御殿に来ていたんだ?