第1章 ランウェイ☆パニック(レオヴィル)
「アンタ…やればできるじゃない。本当に、顔だけの男なんだから」
「伊達に王子やってないんでなぁ。外向けの顔くらい出来るっての」
出番が終わり、はぁ、とため息をついて気を緩めたレオナに
「猫背!!」とヴィルの愛の鞭が飛ぶ
残りのモデル達も新作の衣装を披露し、マジコレは
大成功を修めた
そして、ショーのフィナーレではたまたまレオナとヴィルが
センターとなり、この日1番の歓声と熱気に包まれた
マジコレが閉幕し、バタバタと裏方へ撤収すると
早速ヴィルは取材陣に囲まれてインタビューを受けていた
会場入りも早く、慌ただしいスケジュールをこなしたのに
一切疲れを見せないヴィルはまさに完璧だった
「────ところで今回、急遽差し替えたモデルがシェーンハイト氏のご学友だそうで?」
「えぇ、無理を言って出てもらったわ。でも彼の身のこなしは完璧だった。まあ、もう二度と一緒に出ることはないでしょうけど…」
「よぉ、ヴィル」
ヴィルがインタビューの最中だというのに
遠慮もなしにレオナが肩を組む
すっかりいつもの傍若無人なレオナに戻ったようだ
「ちょっとアンタ!アタシが今インタビューの最中でしょうが!…あっ!」
いつも涼しい顔をして飄々としているヴィルだったが
レオナの無遠慮な態度に思わず素が出てしまい
ヴィル自身も驚いていた
「美味い肉期待してるぜ、じゃあな」
レオナがて手をヒラヒラと振りながら
身を翻すと『おじたーーん!』という声共に飛び込んでくる毛玉
レオナの甥のチェカだ
「おい、お前どうしてここに!?げぇ、兄貴まで!」
2人とも現国王と次期国王(王位継承権一位)であるにも関わらず
軽装にキャップという出で立ちで護衛も2人ほどしかつけていなかった
「俺が何のために傷とタトゥーを隠した上に偽名で出たと思ってる。お前らと一般市民に危害が無いためだろうが」
ため息をつきながら頭をガシガシとかくレオナの声など
溺愛している2人の耳には届いていないようだ
「つーか、このチケットだって何処で手に入れた。」
「ラギーだよ!」
チェカの話はこうだ