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僕と彼女の共同戦線

第17章 epilogue and…


ーー司のコールドスリープの処置が終わった。

司の眠る手に、今度は未来がかつて自身の兄がそうした様に、貝殻のブレスレットを通した。

ーー胸には、司自身の青い薔薇。
「…兄さんが、私のこと守ってくれてたんやから…
何年も、何年も…!
今度は私が、ずっと守るわ…!毎日毎日全部見張って、絶対壊れん様に…!!」

未来の涙がぽろぽろと司の眠る冷凍庫の表面に落ちた。彼女の胸元にはーーいつでも持っていられる様に、葵が仕立て直した、青い薔薇のブローチがあった。

「さーて、そうなりゃ出発準備とっとと始めんぞ!」千空が高らかに宣言する。

今度は元司帝国民と石神村、全員集合の場が設けられた。

「へえ…これだけ居れば人材には困らないね」
「あはは…葵、もうSTONE WARSは終わったんだけど…?」全員集合で湧き上がる中、冷静に状況を見てる『軍師』を、羽京がたしなめる。

「いや、戦争以前に人材は大事だからね。国作りには!!」グッと親指を突き立てる。
「ククク…軍師サマは戦国時代ならさぞかしその辣腕を奮ってただろうな~!」集会の号令をかけた主、千空が声をかける。

「えーと、既にもう充分腕振るいまくってない?ジーマーで…!」軽く汗をかくゲン。

「大丈夫だよ、宰相として政治面も司帝国でやってたし。これからもサポートするよ」

「おー、そりゃあありがてえこった。まあこれからこの大人数纏めんなきゃいけねえからな、軍師サマならぬ宰相サマの出番っつーワケだ」
耳をかっぽじって笑うと、千空が集まった面々の前に立つ。

「あー3700年前にいきなり振って湧いた、謎すぎる石化光線だがーー」
その言葉に、一同はどよめく。
そもそもあれは何だったのか、と。

「…もし何者かの攻撃だったら、もう一度使われたら今度こそ人類はお終いだね」羽京の一言に、ヒィと皆が怯える。
「でも、そこを何とかしちゃうんだよね?千空君」葵が頭上高くに居る千空を見上げた。

「ああ。その石化の謎つきとめて、むしろ逆用してやんだよ、司の治療に!!
目指すは光の発信源ーー地球の裏側!俺らはこれから全員でーー船を作る!!!」

オオォオオオ!!と歓喜に湧く一同。

「ストーンワールド、大航海時代の始まりだ…!」
海を渡る、となるとそのスケールに皆テンションが爆上がりである。
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