第29章 最強総長は大好きな彼女と甘とろえっちがシたい!(♥)
《さあさあ!!今年もやって来ました溝中文化祭!!皆様楽しんでいるでしょうかー!?》
「うお!?…ビックリした」
「なんかあっちでやってるみたいだな」
突然マイクを通して元気そうな声が聞こえ、ビクリと肩を跳ねさせる。
《これより!!メインイベント!!生徒会主催の告白大会を行いまーす!!》
「(告白大会!?)」
思い出したのは告白大会にエントリーしたという悠生のことだった。
「告白大会?そんなのやんの?」
「凄い人気みたいだな。ほとんどの客達が校庭に移動し始めたぞ」
盛り上げ方が上手な司会者なのか、周りの客達(主に女性客)が楽しそうな声を揃え、校庭に移動して行く。
「ちょっと見に行ってみねぇ?」
「え!?」
「そうだな。なんか面白そうだし。マイキー、カノ、お前らはどうする?」
三ツ谷がこちらを振り向く。
「カノが行くなら行く〜」
「…私は、」
複雑な表情を浮かべる。
『ちゃんと俺の想い、お前に届くように一生懸命伝えるから、絶対に見に来てよ』
「……………」
「カノ?」
マイキーが不思議そうに声を掛ける。
「…行きます。」
そうして四人は校庭に移動した。
✤ ✤ ✤
《はーい!!お集まりの皆様ー!!これから告白大会が始まるわけですけども!!審査員は観客の皆様!!一番注目を集めた出場者に優勝商品として生徒会から旅行券がプレゼントされます!!》
「すげー盛り上がり」
「俺らが審査員になんの?」
《始まる前にマジックペンと小さいホワイトボードが渡されたと思いますが、そちらに10点満点で点数を書いて頂きます!!》
「その為のマジックとボードだったのか」
「あの司会者すげーイキイキしてんな」
「窓からも顔出して見てる奴とかいんじゃん」
「……………」
「カノ、さっきから黙ってどうした?」
「え?いえ…何でもないです」
「ふぅん……」
ここに来て全く喋らなくなったカノトを気をするマイキーだが、何でもないと笑顔で返される。
《それでは一人目の登場です!!》
司会者の合図で告白大会が開催された…。
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