第3章 堀川くんに同行をお願いした
私が同行をお願いしたのは堀川くんだ。
堀川くんは、ご存知の通りとてもしっかりしている。
本丸を解体する審神者に同行という苦行を、堀川くんなら色々と察して了承してくれると思ったのだ。
事情を説明すると、堀川くんは少し眉を下げた。
が、すぐにこりと笑った。
「主さんが2年経つ前に帰ってきてくれたから、僕達がまだ在るんですね」
感謝を述べる堀川くんの優しさが刺さる。
怒っても良いだろうに、審神者次第でころりと変わってしまう刀剣男士達の現状を。
私はこの優しさにつけいったのだ。