第41章 Lover

「良かったな。これで2人目の元カノ公認だ」


そう言うとサラはジロ…と睨みながら言う。


「あのさあ！
この際だから聞きたいんだけど、赤井さん元カノあと何人いるの？！
…あ、でもセリーナさんが初体験ってことは…」

「？何の話だ？」

「…隠さなくてもいいよ。
セリーナさんが、赤井さんの初めての相手なんでしょ？」

「…俺が大学入学まで童貞を守っていたと思うか？」

「えーー！違うの？！
…え、じゃあ…もしかして元カノはあと10人ぐらいいらっしゃる…？」

「……さ、帰るか。飯どうする？
何でも好きなものおごってやるよ」

「ちょ、ちょっと！はぐらかさないでよ！」


バカだな。
過去の女が何人だろうと、この先お前以外いないんだから気にするなよ。

そうは思いながらも、きっと人数を言うとサラは絶対喚き散らかす。
ややこしいこと間違いない。


「まぁいいや。史上一番をキープ出来ればいいもん。」


そう自分に言い聞かせるサラを、俺はまた手を引いて腕の中に閉じこめた。


「お前が最後の彼女だから」

「…そんな…キザなこと言ってもダメ…」

「だめ？」

「……ダメじゃない…」


悔しい。そんな顔をして俺を見るサラに、俺は、ハハッと笑ってまたサラの唇を奪った。

最後の彼女で、俺のたった一人の妻になる予定だからな。

心の中でそう思いながら。



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