第36章 Stay Beautiful ☆

「パッと見たところ、十分締まってますけどね」


鏡に立ち、わたしを鏡越しに見ながら先生が言う。


「前より、太っちゃって…3キロほど落としたいんです」

「…ちょっと触りますね」


そう言って先生はわたしの肩あたりを触った。


「うん…姿勢が少し悪いから、これも一緒に改善して、綺麗に絞って行きましょう。
痩せると言うよりは、引き締める意識で」

「はいっ！」

「じゃあ、まず背中からやりましょうか。
このマシンに座ってください」


言われるがまま、わたしはマシンに座る。
上にぶら下がってるバーを両手を上げて待つと、先生がわたしの身体に触れる。


「ここを持って、膝はこの角度。
背中のこの辺を意識してゆっくり息を吐きながら下に下ろしましょう。　いーち」

「はい！」


鏡の前でフォームを確認しながらゆっくりと背筋を鍛えて行く。
久しぶりだ…マシン使って筋トレするの。

時折、フォームが崩れるとすぐに先生が背中に触れて、意識する場所を教えてくれる。


「10…よし、背筋はこれで終わり。次は腹筋行きましょう」

「はい！」