第31章 Together ☆

「…明日は、何を作ってくれる？」

「え？明日？？」

「…これから、夕方から朝まで、毎日ここに来るから」

「え…。ほっ…ほんとに？？」


俺のその提案に、サラの顔がぱぁあっと明るくなった。
その顔を見て、俺は思わず口元が緩む。


「ああ。たまに帰れない日もあるだろうが、博士の家からはどのみち近いし。
昼はお前もバイトだろ？ちょうどいい」

「あ…わたし、ポアロ辞めようと思ってるの。」


サラは俯きながら言った。


「れ…安室さんと顔合わせるの、やっぱり気まずいし、向こうもわたしの顔みたくないだろうし」


サラ。それはきっと違う。
なんなら毎日見ていたいはずだよ。

あの時の彼の目は、サラのことが大切でたまらないと言う目をしていた。


「…そうか。」

「うん…だから、もしかしたらしばらく…赤井さんのお財布に頼ることになると思う…」

「なんだ。そんなことか。
お前はそんなこと気にしなくていいんだよ」


そう言うと、サラは安心したように笑った。
こうやってまた、サラの笑顔を数えていきたい。

そう思った。