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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第17章 今度までには ☆




「あのね、サラちゃん。
詳しくは話せないんだけど、私と優作、しばらく日本に滞在してここに住むことにしたの。」


思っても見なかった話に、わたしは目を丸くした。
でも考えてみればここは工藤さんの家だから、なんの不思議もない。


「それでね、あなたに考えてほしいことがあって…。
このまま4人でここでしばらく暮らすか、それともあなたに別の家を用意してそこに移ってもらうか」

「え…」


言っている内容のほとんどが理解できなくて、わたしは思わず聞き返した。
その様子を見て、優作さんがフォローするように言う。


「言葉足らずで補足しておくと、君のマンションを僕名義で借りてそこに移ってもらうということだよ。
君と赤井くんの関係は聞いているし、我々がいると生活しづらいんじゃないかと思ってね」

「あ・・赤井さんはここに残るんですよね?」

「ああ。俺は沖矢昴としてここに残る」

「なるほど・・」

「どちらを選んでも我々は構わないよ。
君が生活しやすい方を選んでもらえれば。
用意する新しい家はこのすぐ近所にするつもりだ」


わたしはしばらく考えた。

確かに、4人で住むとなったら色々気を使う部分も出てくるだろう。
優作さんも有希子さんも、他人のしかも恋人同士と一緒に暮らすって結構気まずいよね・・。

けど、これから一人で住む・・・やっていける?
ここに来て数ヶ月、もう当たり前みたいに誰かがそばにいる生活をしていたから。

そんな不安を抱えながらもわたしは思った。
もともと、独り立ちしたくて、普通の生活を送りたくて日本に来たんだから、自分ひとりで生活できないでどうするの。

工藤さんに金銭的に甘えることになってしまうけど、それは後々お返しすればいい。


「わかりました。わたし、別のところに移ります。
手配とか色々甘えることになりますが・・」

「それは全く気にしなくていいわよ?・・・それで本当にいいのね?」

「はい。もともと、自立しなきゃって思っていたし、丁度いい機会です」


そう言って笑うと、誰も何も言わなかった。
ずっとこの家で赤井さんと暮らせるって思っていたわけじゃない。
けれどそれがこんなにも早いタイミングでやってくるとは思ってなかった。

ちゃんと自立しなきゃ。
それだけがずっとわたしの頭の中に響いていた。


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