第16章 花束　☆

そうか。今まであまり意識した事なかったけど、そりゃ外出しでも子供できるよなぁ…

何ならわたし、何度か中に出されてるけど…
いや、出してってお願いしたのわたしだけど！

赤井さんは…もし子供が出来たらなんて言うだろう。
そもそも、責任とってくれるんだろうか。

うーん。と考えながら、スーパーの上にある薬局に向かい、２本入りの検査薬を購入した。


晩ご飯は体調も良くないし、サッパリしたもの食べよっと。
そう思い、わたしはすだちとうどんをカゴにいれる。

あ。フルーツ何か食べたいなー。
そう思ってフルーツコーナーに行くと、グレープフルーツが安かったのでそれも購入した。


工藤邸に戻りリビングに入ると、まだ空気がどんよりと重い。
幸い、赤井さんはまだ帰ってきていないみたい。


「これ。買ってきたよ」


わたしは検査薬をリビングの机の上に置いた。


「…こわい…」


百合ちゃんは泣きながら言う。


「もし、妊娠してたら彼になんて言えばいいの…」

「百合ちゃん…」

「でも、2人の問題でしょ？
わたしはあまり偉そうなこと言えないけど、自分だけ背負うなんてダメだよ」


百合ちゃんの背中をさすりながらそう言うと、百合ちゃんは泣きながら、検査薬を一本取り、お手洗いに向かった。