【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第11章 NORA☆ ♪
赤井side
サラを上にやって、少しした時に子供達が遊びに来た。
カレー、まだ余っているか?と聞かれ、多少は と答えると、ジョディが目を丸くしてこちらを見た。
「秀って料理できたっけ?」
「有希子さんに教わったんだ。
節約にもなるし、良い気分転換にもなる。」
そう言ってリビングの方へ向かおうとした時、ジョディが俺の腕を引っ張った。
「あの子、何者か知ってるの?」
「…サラのことか?」
「昨日、気になってFBIのデータベース調べたのよ。
彼女、例の組織に頻繁に雇われてた女スパイよ。」
「ああ。知っている。」
平然という俺に、ジョディはカッとなり少し口調が強くなる。
「知ってて、どうして一緒にいるのよ!
罠かもしれないのよ?」
「あいつが来てしばらく経つが、特段変わった様子はない。
本人は、あっちの世界から抜けたと言っているしな」
「じゃあ、彼女、どうしてあんな仕事していたのか知ってるの?
彼女の両親は?親戚は?」
「…」
「…宮野明美さんのことは、もう…いいの?」
「…お前には、関係の無いことだ。」
俺は、だいぶ冷たい男だな。
仮にも元恋人で仕事の同僚でもあるこいつに、こんな態度をとってしまう。
「あの子がつけてるネックレス、あなたがプレゼントしたの?」
「ああ。」
「…秀は、そう言うこと絶対しなかったのにね…」
ジョディはそう悲しそうに笑って、キャメルや子供達のいるリビングへと向かった。
俺が変わったのだとしたら、それはきっとサラの影響だ。
俺も、少しは人間らしくなれているということか。
自分が変わったかどうか、イマイチよく把握できないまま、俺も沖矢昴としてリビングへ向かった。
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