第58章 Shape of you ☆

しばらくするとサラが食卓に、皿に盛り付けた美味そうなハヤシライスとサラダを並べてくれる。


「いただきます」


そう言って口に運ぶ俺をサラはじーっと眺める。

付き合い始めた頃は、泥のようなカレーを作っていたくせに、この料理の上達っぷりがサラと過ごしてきた時間の長さを表しているようで愛しく思えた。


「どう？美味しい？」

「あぁ。店で食うハヤシライスより100倍美味い」

「ふ…赤井さん、いつもそうやって大袈裟に褒めてくれるよね！
…昔、明らかに不味いハンバーグ食べた時も、不味いって言わなかったし」

「料理は、気持ちが乗るからな。
お前が俺のために作ってくれた事実だけで、不味くなるわけがない」


そう言うとサラは幸せそうに笑いながら俺を見た。


「甘いね、わたしに」


ジョディやキャメルによく、サラに甘すぎると言われるが、最近はサラ本人からも言われるようになった。


「こんなに甘くしても飽きないんだから不思議だな」

「ほんと？わたしに飽きてない？」

「全然。飽きる気配すらない」


今日も相変わらずバカップルだ。
けれどそれが俺達らしいのかもしれない。


幸せを噛み締めながら、サラが作ってくれた料理で1日の疲れを癒やし、腹を満たしていた。


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