第50章 Today was a fairytale ☆

そんな安室さんを不思議に思いながらも、今度はわたしが注文されたドリンクを出しながら会話に入る。


「ドラマ化されるってことは、流行ってるんだね。」

「はい！あ、なんならサラさんに貸しますよ！全巻！！」

「え！？わたしはいいよ！」

「遠慮しないでくださいよ〜！！
絶対おもしろいですから、めちゃくちゃキュンキュンします！！」


そう言いながらずいっとその漫画を差し出されると、なんとなくデジャブ感…。


たしかあれは、ドキメモという乙女ゲームをこんな風に強引に…


そう思っていると、気づいたらわたしの手には漫画が入った紙袋が握らされていた。


「ま、まぁ、暇つぶしに読んでみようかな」


なんか、嫌な予感がする。
とんでもなく沼に嵌りそうな…


その嫌な予感は見事に的中することを、このときのわたしはまだ知らない…