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月夜の欠片

第12章 好きなもの


「ふむ……君のご両親はともかく、父上は止める千寿郎を引っ張って朝早くにここへ赴かれそうだな!煉獄家はがやって来るまで男3人だったので、女子が生まれるとなると溺愛具合がえげつなそうだ!」

そもそも2人してお腹の中の子を女子だと決めつけているが、根拠は何一つない。
ツッコミ役である仲間たちや双方の家族(紗那を除く)がいなければ、はただただ杏寿郎の言葉を信じそれしか考えられなくなるのだから大変である。

「フフッ、お義父さまに可愛がっていただけるなら朱莉ちゃんも幸せですよ。あぁ、早く会いたいです。こんなにもあなたを待っていたんだよ、お父さんとお母さんにとても愛されているんだよって伝えたいです」

「きっと今でも十分愛情は伝わっている。の血を受け継いでいるのだから、人の心の動きに敏感なはずだからな。さぁ、明日の父上の来訪に備えてそろそろ体を休めよう。安定期に入ったとは言え無理はよくない」

杏寿郎は幸せそうに膨らんできたお腹を撫でるの肩を支え部屋の中へと誘っていく。
それを笑顔で受け入れたはピタリと杏寿郎の胸元に体を預けた。





そして翌朝、要と神久夜の報告を受けた槇寿郎は千寿郎を引きずって姿を現したのは言うまでもない。
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