第7章 ※ 第25章 決戦と喪失 1812~1813ページ
風呂に入って落ち着くと思っていた。
いつも風呂に入る際は手拭いを体に巻きつけて入っていたからだ。
しかし今日に限っては脱衣場から先に風呂場へ入っていった杏寿郎が何も身に纏っていなかったので、後から続くも何となく手拭いを巻き付けることが憚られ何も纏わず入っていったのだ。
隠さなくては恥ずかしい場所を手で必死に隠していても、体を洗う際にそのままという訳にはいかず、笑いを堪える杏寿郎の隣りで身を縮こませてどうにかこうにか洗い終え、ようやく浴槽内に身を沈める。
「いつまでも君は初心だな。そんな姿が俺をくすぐるというのに」
背後から腕を回しの肩に顔を預ける杏寿郎の声が耳元で聞こえるので、抑えようとしても体が反応してしまう。
「んっ……だって慣れなくて。ねぇ、杏寿郎君。どうして私の胸は大きくならなかったのでしょうか?成長期にきちんとご飯を食べてなかったからかな?」
誰と比べ何をきっかけにそう思ったのか分からないが、杏寿郎とて女性の胸を凝視した事がないのでの小さな悩みに首を傾げた。
「はそのままで全てが愛らしいので問題ないのではないか?大きいのか小さいのかなど分からん!それよりも触れた時の君の反応に俺は唆られる」