第1章 Sweet Finder
あれからさらに3日。
僕の家族が寝静まった頃、布団も追い出す程写真でぱんぱんになった押し入れからアルバムを数冊出して来て鑑賞会を始めた。
どのページも桃乃ちゃん、桃乃ちゃん、桃乃ちゃん。
愛の力は偉大なのか、写真はどこに出しても恥ずかしく無いぐらいの構図や技術で撮れるようになっていた。
あの作戦の時も、ほとんどの人は一瞬「ストリートの芸術展覧会?」みたいな反応で写真を見ていた。
さすがにトイレシーンやパンチラ写真で異常事態に気付いていたようだけどな。
それは桃乃ちゃんも例外じゃなく、桃乃ちゃんは絶望顔からくっしゃくしゃになった泣き顔まで披露してくれた。
もちろん僕はそれらを全てカメラに捉えた。素晴らしい出来映えだ。それぞれ3枚ずつ印刷するのも忘れてないぞ。
あんまり上手く行き過ぎて、写真を撮りながらそのままエレクトするかと思った。さすがにそこまで童貞こじらせてないからな。