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木洩れ日の休息・短編集【刀剣乱舞/R18】

第29章 叶えたい願い事は…(雲次さに)


彼女のOKの返事が嬉しくて思わずスマートフォンを取り出してLINEを聞いた
その僕の行動と言葉に彼女が優しく微笑んでいて、もっともっと彼女の事が知りたいと思ったんだよ。

平日は彼女の負担にならないようになるべく連絡を控えて、休日はマメに連絡を自分から送るようにしてた
平日のやり取りで彼女の仕事量がなんとなく感づけるようになって週末のデートに誘ったりした彼女の都合が合わなければ、無理をさせないのが僕の中での決まり事は彼女を困らせないだったからね。


そしてお天気お兄さんと言われる仕事柄、どうしてもこの日だけは彼女と過ごしたいと思って、いつも仕事で忙しくしている彼女を見ていて断られても仕方ないと思いながら七夕の日にデートに誘ってみたんだ

『その日は頑張って、いつもより仕事早く切り上げますね』

そう言って彼女が表情が明るく笑って喜んでくれた、もっと彼女の輝くような笑顔が見たい
彼女は仕事のことになると、いつもどこか悲しそうな思いを隠してるのは僕には分かっていたからね。

《ごめんなさい…、今日仕事が立て込んでて会えそうにないかも……》

LINEのメッセージでそう言われて諦める事も出来ないから、内緒で彼女の会社の前で待ってる事に決めた。


僕が待っているとは思わなかった
そんな驚いた彼女の表情は、すぐに俯いてしまい見れなくなってしまった。
隠してるつもりでも水の雫がポタリと地面に落ちていく…。

俯いたままの彼女の顔にそっと手を触れて見上げさせると、社会人にもなって泣いている自分に対して恥ずかしそうにする姿が見慣れないところが可愛く感じてしまうんだ。

泣き止んだ彼女の前に自分の手を差し出すと、ゆっくり繋ぎ返してくれた手を握りしめて引き連れて行く。

嫌な事を忘れるぐらいの星空の下へ、彼女と二人きりになれる場所に案内したいからね。



天気は快晴、天の川も見やすい
七夕の夜はこれからだよ
満天の星空の下で星座を教えてあげよう
僕と彼女は彦星と織姫じゃない
彼女の傍ですぐ近くに手の届く距離で僕が居て支えたい

だから僕の七夕の短冊に書く願いは

"彼女の心の雨が晴れますように…そして沢山の笑顔がみれますように…ずっと香澄の傍に居れますように…"


(終)
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