第1章 1
「痛あっ!!!!!あ゛ぁっ!!いだいっ!!」
経験したことの無い痛みに叫ぶような声が漏れる。
「あはははは!いいね!それ!!」
呪霊は思い切り腰を掴み動かす。
「あは、なにこれ!!きつ!!気持ち〜!!」
「嫌あっ……いたいっいたいっ!むりっっおっきいからっ裂けるっ」
「裂けるの?へぇ、それも面白そうだね♡みてみたいなー!もっとおっきくするよ?」
「むりむりむり!!」
弾みで言ってしまっただけなのに、本気に取られてしまった。
ソレがなかでどんどん膨張していく。
このままじゃほんとに裂けて死んでしまう。
せっかくこんな事になりながらも、生きていられてるのに。
「まっておねがいっ!それ以上はだめっ、死んじゃうっ!おねがいっ!言うこと聞くからぁっ」
「……いうこと?ほんとに?」
まずい、いったはいいが、これはまずい、、もしさっきの質問の続きとかだったら呪術師の情報を売るか、命を絶つかしかない。
否、そのようなことは絶対しない。つまり、どちらにしろ私の命はない…。振り出しに戻ることになる…。
「そうだなぁ……それじゃあ……。」
しかし、呪霊が放ったのは意外な言葉だった。
「俺が飽きるまで毎週付き合ってよ♡」
「え……」
「なに?殺されるかと思った?そうだねー、殺すよ、そのうち。飽きたらね♡」
ということは、つまり、飽きられなかったら、飽きられるまでは、殺されないってこと……?
「でも今はぁ、これ結構気に入っちゃったから♡君もね♡だから毎週来てね♡もし約束破ったらぁ…そうだなぁ…。あ、1番初めに君の家族を殺すっていうのはどうかな?♡」
どういうことだ。
毎週?つまり今日は解放されるということ……。
そういえば五条先生が特級レベルの呪霊が頻繁に出てきているとかなんとか言ってたな……。もしかしてこいつには他の特級レベルの仲間がいて、何か企んでいるのか。
でもなぜ今、呪術師側に進軍してこないどころか、私とこの関係を優先し保とうとしている…?
さっきの質問から考えられるとすれば、
他に大きな目的があってまだその段階じゃないから…?
ただの暇つぶしに利用されるだけということか。