第3章 おねがい女装の代償
カワイイ女子生徒な外見に似つかわしくない手馴れた事への持っていき方。カワイイのに可愛くなくて複雑だ。
「んっ、んあっ♡」
「那乃花ちゃんの胸、柔くて気持ちいいヨ。触りすぎて少し大きくなったかモ」
「そんなこと、ないあっ♡そこなぞっちゃあっ♡」
先端の周りをクルクルと円を描くようになぞられ、少しずつ快感が押し寄せてくる。焦らすように動かされた指に気を抜いたらもっと、なんて口を滑らせてしまいそう。
「ここ、ギリギリいいとこに当たらなくて焦れったいんじゃなイ?さっきから切なそうな声が止まんないネ??」
「っふぅ♡いじ、わるっ!!」
「こういう方が感じちゃう癖ニ。…で、どうして欲しいの??」
蜂蜜のような甘い瞳で焼けるほどじっとり、彼は私を見つめてきた。指の先まで熱が溜まって、脱がされてちょっと肌寒かったくらいなのに全身ポカポカ。
それもこれも全部カワイイ格好をした目の前の男の子のせいだ。
自分の胸にある彼の手の上に自分の手を重ねる。そしてちょっとだけ押し付けるように力を込めた。
「もっと、ちゃんとさわ、って…?」
「…っ、オネダリ上手だよねほんと」
ごほんと咳払いをひとつしてそれじゃあ遠慮なく、と一度固まっていた手をまた動かす。今度は指の腹で先端をつんつんと弄って彼は私のもっとを叶えてくれた。
「あっ♡そんなっ、いじっちゃあっ♡」
「ダメ…?…ふふ、嘘つき」
「ひゃあ!?♡あぅ、なめちゃだめっ」
リップが塗られた唇が先端に当てられ、そのまま舌で飴を舐めるかのように食べられる。片方はさっきと同じように指で弄ばれて声がひっきりなしに口から出てくる。
「なつっっ、んぅ♡あ、ああっ!!」
「カワイイ子にこんな事されちゃう気分はどウ??ボクを女の子みたいにしたいならそういう時の女の子の気持ちくらい教えてヨ」
「なつめく、おこって…ひゃあっ♡ごめ、ごめんなさっあっ!!♡」
「謝らなくていいヨ。ボクは君が出した条件を飲んでこの格好をしたのだかラ。別に怒ってもないしネ」
優しく害のない微笑みを見せつつ胸を弄る指は止めず、下ではしたなく喚く私を見下ろしていた。
ああは言うもののやはりこの格好をさせたことに不満が残っているのか、仕返しとばかりに優しく触ってじんわり強く…を繰り返してこちらを焦らしている。