第5章 ラッキーアイテム|緑間真太郎
おは朝のニュース
みなさーん!おはようございます!
今日もおは朝占い始まるよ〜っ!
3位は獅子座
獅子座の今日の運勢は〜
2位はてんびん座
てんびん座の今日の運勢は〜
そして、第1位は…
蟹座!!!
蟹座の今日の運勢は〜
最高の一日になるでしょう!
今日のラッキーアイテムは特別なラッキーアイテム!
「舞」の名前を持つ人と仲良くすることで
今後、更に最高の運気が続くでしょう!
ガタッ…と立ち上がり
緑間「…そんなものは持ってないのだよ!」
緑間はラッキーアイテムである「舞」を
ゲットする為、早めに登校したのだった。
高尾「よっ!真ちゃん!…ん?どした?」
緑間は眉間に皺を寄せ、頭に手をやり考え込んでいた。
高尾「…ぶはっ」
緑間「なにがおかしいのだよ」
高尾「ぎゃはは!つか、なに真剣に考え込んでんの!」
緑間の困っている姿を見ながら腹を抱えて笑う高尾に
緑間の眉間に深く皺が寄った。
緑間「無いのだよ」
高尾「いや、だから何が無いの…っふ…」
緑間「舞などと言う名前の友達など居ないのだよ…」
高尾「へ?それ、どういう…」
緑間「今日のおは朝の特別ラッキーアイテムなのだよ!」
高尾「ぎゃはは!ひっ─ははっ!」
高尾は目尻に涙を溜め、腹を抱えて大笑いした。
高尾「そりゃねぇーわな!っはは!」
緑間「1位ではあるのだよ、だが特別ラッキーアイテムを入手しなければ最高の運気は得られないのだよ!」
高尾「っはぁ…もう真ちゃん、最高だわ!」
高尾は目尻に溜まった涙を拭きながら
「舞」の名前を持つ人物を思い浮かべた。
高尾「あ。」
緑間「…?何なのだよ」
高尾「あ!いんじゃん!ほら、あの時の…真ちゃんがバレンタインの時に冷たくした先輩!」
緑間「…。最悪なのだよ」
高尾「あーぁ!真ちゃん…ツンデレだから。
つーか本当はさ、嬉しかったくせにさ〜?」
そういや、あの人…テニス部のキャプテンに告白されてんでしょ?返事はまだしてないって噂で聞いたなぁ〜、てかせっかく真ちゃんにチョコくれたのにさ?冷たくするから今になって自分に返ってきたんじゃねぇの?といい、高尾はぎゃははと腹を抱えて笑った。