第41章 youth 【準番外編】
バンバンバン!と花火が打ち上がる音が響いた。
レイの見開かれた目の中には、
色んな色が目まぐるしく輝いていた。
月と星の瞬きで、混じっている黄色が揺れている。
長いまつ毛に時折影ができ、
その妖艶さに目が離せなくなる。
どこかから吹いてきた風によって、
鎖骨まで降りていた僅かな巻き髪がふわっと揺れ、
果実のような魅惑的な香りが鼻をくすぐった。
この世のものとは思えない神秘的な何かに見える。
まるで神話から飛び出てきたような…
空から舞い降りてきたような…
女神様みたいだ…
妖精、
天使、
精霊、
次元の違うなにか。
もっと崇高ななにか。
そのあまりの美しさに、息を飲んだ。