第47章 determination ■
互いの呼吸を落ち着かせてから、身を寄せあって寝たまま向かい合った。
「ね、悟?聞いてもいいかな…」
「うん、なに?」
「……恵くんと…その…
何か話したり、したの?」
恐る恐るそう言うと、五条が手を握ってきた。
そして、にっこり笑って答えた。
「なんにも?
いつもどーり、普通に稽古して、
いつもどーり、普通に僕が勝った。」
「……そう。」
「うんっ。でも…恵の気持ちって分かるなぁ…」
「え?」
「だって、僕も、ずーっと同じ立場だったんだからさ」
気まずそうに視線を逸らすレイの前髪をかきあげ、額にキスをする。
「ただね…1つだけ違うのは……」