第4章 合コン
「ん?俺の顔になんかついてる?」
ついジッと見過ぎてしまって、その時の定番?のセリフが返ってきた。
「あっ!すみません!
アキノリさん、なんか誰かに似てるな~って思って」
「え~?誰だろう?」
………………。
「え、アキノリさんって苗字なんですか?」
「ん?木葉。木葉秋紀」
「え?!アキくん?!」
「………えーっと?」
「あ、私!バイトが一緒だった!
私が高校生の時だから、アキくん大学生?
居酒屋で、1年くらい一緒だったんだけど」
「は?!お前奈々?!」
「そうだよー!えー!すご!全然わかんなかった!」
「いやいや、こっちのセリフだし!なにお前、高校生じゃないの?(笑)」
「いや、何年前の話。アキくん大学生卒業する時に辞めたよね?
今いくつ?」
「俺30」
「もう30歳なの?えーっと。じゃあ8年前くらい?」
「あれってもうそんなに前になるのか。
え、じゃあ奈々は?いくつになったの?」
「25だよ」
「変わりすぎててわっかんねーわ!
最初まじで言われてもわかんなかったもん」
「ちゃんと大人になれてるってことで?」
「ま、そういうことか?いや、まじで今めちゃくちゃ驚いてる」
アキくんとは高校生の時に一年間くらいバイトが一緒だった。
初めてのバイトだったし、めちゃくちゃ面倒見てくれて、わたしの中で一番懐いていた先輩だ。
「え、何2人知り合いだったの?」
私たちに気づいたさおり。
「あ、うん。高校生の時のバイト先の先輩」
「へぇ~!すごいね!てか高校生って!」
「そ。だから8年ぶり」
「運命っぽい!」
「そうかもな~(笑)」
ここが"合コン"という場だから、ちゃんとノってくるアキくん。
でもそういえば元々そんな感じの人だったな。
それから席を交代なんかしていろんな人と話してみたけど、普通に楽しかった。