第1章 クランクイン
『あ…よろしくお願いします』
貰った名刺を見つめながら
社長が言った
「……三神……では…貴方がタケル君のお兄さんですか!」
「…はい」
「それはそれは!直々に御礼させて頂くのが遅くなってしまい失礼致しました…今回のドラマの相手役に…チサトを指名してくださったそうで………ウチのような弱小事務所の新人アイドルを…タケル君のような人気俳優の方の相手役に選んで頂けるなんて異例の大抜擢だと…事務所一同大変喜んでおります…」
「…弱小だなんてとんでもない……ウチの方は個人事務所ですから………これから…どうぞよろしくお願い致します」
「こちらこそ…どうぞよろしくお願い致します!」
社長とマネージャーは深々と頭を下げて挨拶をした
チサトも2人にならって頭を下げた
「…それじゃチサト…監督の所へ挨拶に行こうか」
『はい!…では…失礼します』
「はーい♫チサトちゃん、また後でね〜」
『はい‼︎』