第7章 記念日のプレゼントは…え?私?
『ねえ、いいの?私ほんとにプレゼント準備してないよ?』
「大丈夫やって。気にせんといてや。」
今日は二人が付き合って3年の記念日。
凌から“プレゼントは買わんといてや”と言われたりんこはプレゼントを用意していない。
「俺からはな、りんこにあげるの2つあるで。」
『いや、私凌にあげるの1つもないんだけど。』
「あはは、りんこは1つ俺のおねがい聞いてくれたらええよ。」
『なに??』
「あとで言うわ。先にプレゼントが何か見せるわ……じゃーん!」
『え?!これ!欲しかったやつ!』
凌が出したものは、ずっとりんこが欲しいと言っていたバッグと靴だった。
「ずっとこれ欲しがっとったやんな?嬉しそうでよかったわあ。」
『ほんとにいいの?!ありがとう!』
りんこがプレゼントに手を伸ばす。
が
「あ、まだやらへんで。」
凌がサッとプレゼントを後ろに隠す。
『へ?』
「言うこと聞いてくれたらあげるわ。」
『……聞く。』
「ふふ、そう言うと思ったで。…ほらこれ。」