第10章 Night 10
≪これからは俺がついてるから…≫
赤髪の男の子がさっきの女の子の手を
強く握りしめていた。
これは…記憶…?
頭を強く打ったから記憶が…?
じゃあ、この女の子は昔の私?
この男の子は…?
ザザッ
また映像は切り替わって
≪神威見て見て‼︎≫
少し大きくなった私が変な星で遊びまわっている。
≪どうして神威は傘さしてるのー?≫
≪俺は夜兎だからね≫
≪わたしはー?≫
≪まなは特別なんだ…≫
≪じゃあ私が神威の変わりにたくさんのもの見せてあげるね‼︎≫
幼い頃の私は無邪気に笑っていた。