第113章 律儀な謝罪と憂い事
「お前、この部屋に来た時の
記憶はあるのか?」
リヴァイは服を着ながら
ベッドの淵に座ると、問いかける。
「……何でですか?」
「俺にいくつか質問してきたんだよ。」
エマはリヴァイの言葉を受け、
考える様に目を瞑った。
だが、
「……すみません、覚えてないです。」
と、リヴァイの方に目を向ける。
「そうか。それならいい。」
リヴァイは立ち上がると、ドアの方へ向かった。
「リヴァイさん!」
エマは思わず声を掛ける。
リヴァイが振り向かず立ち止まると、
「リヴァイさん、
今、幸せなんですか?」
エマはそう問いかけた。
リヴァイはエマに背を向けたまま、
小さくため息を吐くと
「そんなこと、
お前に心配されるまでもねぇ。」
そう言って部屋を後にした。