第104章 素敵な恋人と最良の職場
「いえ。でも、エマは
友達作るのも下手でしたから、
ここでも私くらいしか仲良い友達
いなかったんですよ。」
「そうなのか?意外だな。」
エルヴィンは目を丸くした。
「ちょっと、サラ。
そんな余計な話しないでよ。」
エマはそう言いながら
サラの服を引っ張る。
「エマは正直で
嘘が吐けないですからね。
お世辞も言えないし、
団員からの誘いも片っ端から断るし、
その上、目上の人に反論も説教もするし。
結構浮いた存在でした。」
サラはエマに服を引かれながら
話を続ける。
「でも私は、エマのそういうところ
好きなんです。
いつも自分の意思があって、
芯がしっかり通っていて、立場なんか関係なく
真っ直ぐ私にぶつかってきてくれて。」