第75章 想い出の倉庫にて
「またですか?!
とりあえず、開けます!」
ジャンは呆れたような口調で言うと、
ギシギシと鈍い音を立てながら重い扉を開けた。
「兵長!
何回ここに閉じ込められる気ですか?!
いい加減気を付けて」
ジャンはそこまで言って、
リヴァイの隣にいるエマと視線が合い、
「え、エマさん、だよな……?」
と、目を丸くして言った。
「あれ、ちょっと待てよ。
なんか前にもこんなこと……」
ジャンがそう言いかけた時、
エマはゆっくり口を開く。
「私は助けてくれたのが
ジャンで良かったと思ってるよ。
ジャンは口堅いもんね。」
そう言うエマを横目に
「なら問題ないな。口外は慎め。」
リヴァイはそう言って軽くジャンの肩を叩いた。