• テキストサイズ

夢幻泡影【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第30章 アルティソナンテに膨らむ想い【起首雷同】


「よし!」


「【かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを】!」


『ギャアァァアァァ――――ッ⁉︎』

 術式開示で威力を増した炎が音を立てて血塗を呑み込んだ。

 はぁ、と詞織は肩で大きく息を吐く。

 よかった……あとは、虎杖と釘崎を……。

『アァァアァァ……ワハッ!』


 ――【蝕爛腐(しょくらんふ)術 朽(きゅう)】


 ゾワゾワゾワッと背筋が粟立った。腕や手には薔薇のような花の痣が現れる。順平も顔から首、手などに花が現れていた。

 意識が逸れたことで、炎が消える。

「なに、これ……」

 すると、血塗はニタニタと腹が立つ笑みを浮かべていた。

『どうだぁ、俺の術式は? 粘膜、傷口から俺の血を取り込んだら、侵入箇所から腐蝕が始まる。おまえら二人とも、十分後には骨しか残らねぇぞぉ!』

「くっ……」

 どうする?
 せめて、順平だけでもどうにか……!

 けれど、彼もすでに術式の範疇にいる。

 十分……だが、術式の開示で早まっている可能性も高い!

 すぐにでも祓わないと、二人とも死んでしまう!
/ 859ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp