シロイ、ヒカリ / Hunter×HUNTER カイト夢/
第18章 花の咲く、イエ
「そろそろ安静にしてろ」
「探索はやるから、お願い」
「無理しちゃダメ」
そう言われ続けて、それでも自分でやると決めて、探し続けた。
ジンさんにでも任せれば、おそらく数週間で見つけられただろう。
でも、どうしても、
自分で見つけたかった。
カイトの建ててくれた、
私たちの、家を。
カイトの言葉を思い出して、ひとつひとつ情報を集めた。
カイトの依頼先、依頼主、協会からの要請、シングルハンターの仕事。
ジンさんの弟子というだけあって、カイトも痕跡を残さずに移動するには長けていた。
でも、あの目立つ風貌だ。
人の記憶には残る。
私は掴んだ情報を片手に東奔西走した。
それでも、何もつかめずに疲れきってホテルに帰る日が続いた。
『◯◯共和国×××
20◯◯年大型生物捕獲依頼あり。
あとは勝手に調べやがれ』
部屋のドアにそんなメモが貼ってあったのは、ふらふらになって帰った時だった。
メモの裏には5桁のコードがあり、すぐにハンター専用サイトのナンバーだとわかった。
差出人はないけど、こんなぶっきらぼうな字は……
ジンさん。
メモを握りしめると頭を下げた。
……ありがとう、ございます。
メモの依頼は、公にはされておらず、ハンターでも上層部のみが知るものだったらしい。
私はすぐに◯◯共和国に飛んだ。
そこで掴んだ情報を持って更に別の国へ、別の国へ……
そして、見つけた。
この場所を。