第28章 出産準備と戦闘準備
『分かってる…分かってるけど…今も昔も結局はあたしは鬼舞辻無惨の実の娘として生まれた…だから…この手で止めたいの。』
桜雪の言葉にその事実を知らなかった各地の都道府県の柱達がざわめく。
『皆…』
輝利哉は人差し指を唇に当てて言った。
すぐに静まり返る。
『桜雪の気持ちは分かった。私は桜雪の願いを聞こうと思う。しかし、無理だけはしてはいけないよ。それと…ちゃんとしっかりと実弥と話し合いなさい。』
輝利哉は穏やかや口調で言った。
柱合会議の後に桜雪は実弥と話し合う事にした。
『お前…本気で戦うつもりかァ?』
『うん…産後に無理しちゃいけないのは分かってるの。でも…何もしないで待ってるってのは何か違う気がするの。』
『だったら…どうするってんだよォ…俺としてはお前を行かせたくはない。』
『分かるよ…実弥の気持ちも皆の気持ちも…でも…お願いします…あたしも無惨と戦わせてください…伝えたいの…色んな事…それがあたしの中でのケジメっていうか…』
『分かった…どうせ言っても聞かねェんだろ…その代わり…もし、出産前、産後半年以内に無惨と戦うことになったらお前は戦いには出るなァ…それは約束出来るな?』
『うん…それは無理だと思ってる。だから…その時は家にいる。でも…絶対に先の生活に支障をきたすような大きな怪我だけはしないで…』
『それは約束は出来ねェだろうがァ…でも…お前達の所に必ず帰ってくる。』
『うん…実弥…大好き…』
『あァ…俺も桜雪が好きだ…』
2人は愛を確かめるようにキスをした。