第4章 忘却プロミス!
袋とじ
●その日の夜
〜エリー、ジェイド〜
『今日はジェイドの日かぁ』
「ジェイドの日ですよ。もう休みます?」
『今日はフロイドの方が良かったなぁ』
(うん。疲れたから、早く休みたいかな…)
「おそらくですが、心の声と現実の声が逆ですね」
『おわっと。それはごめん』
「今のはさすがに、傷付いてしまいますねぇ。しくしく」
『はい嘘』
「少しは本当です。どうして僕より、フロイドの方が良いと思われるのです?
こんなにも優しく、抱き締めて差し上げているというのに」
『えー、だってジェイドさ…寝かしてくれないでしょ?』
「……ふふ」
『ほら。その笑顔』
「ご名答です。
さて。今日、エリーが誰とどんな話をしたのか吐いて…話してもらいましょうか」
『吐いてって言った』
「貴女がどうしても話したくなるまで、僕がお話をしましょうか?」
『……』
「爪と肉の間に、紙が入った」
『痛い!』
「シャープンシルの芯が折れて、目の中に入った」
『痛いって!』
「どうですか?そろそろ今日のこと、聞かせてくれる気になりましたか?」
『フロイドーー!助けてーー!』
☆秘技 強引じゃないやり方——…!