第14章 貴方と共に$(煉獄裏夢)
「君も乗り気のようだな?こんなにも湿らせて…」
月光を浴びてテラリと光る指を舐める煉獄。
「杏寿郎様…///」
煉獄の動きが一瞬止まる。
何か思案している様な仕草をした後で煉獄が那岐の体に指を這わせ始める。
「ん、何、ですか…?」
期待していた刺激が与えられなかったため、那岐がもどかしいような表情を浮かべる。
「君こそどうした?」
「あの……続きを……///」
そんなに物欲しそうな表情をして、と耳許で囁かれるとカァーっと那岐の顔が赤くなる。
見抜かれている。
けれども身体は正直で、快感を求めて腰をくねらせて煉獄に見せ付けるように動いてしまう。
それが恥ずかしくて、フイっと顔を反らせるも、煉獄の視線に囚われて、うっすらと涙を湛えた目元を彼に向けてしまう。
あぁ、と心の内で那岐は想う。
『この人に愛されたい』と渇望する。
意図せず、煉獄の頬に手を伸ばす。
親指で彼がいつもするように目元を拭う様に撫でると……