第23章 第23話 蜘蛛の糸@
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山姥切視点。
袿のまま、主を審神者専用の風呂場へと運び、湯殿で袿を脱がせる。
手首に残る鬱血した痕に下腹部から垂れるおびただしい白濁。
嘘だ、嘘だ、嘘だ。
山姥切「千歳…」
未だに意識を取り戻さない千歳。
身を清めさせるために内股を開かせると彼女の白い脚に刻まれた正の字が目に入る。
刻まれた数は正の字が四つ。
ご丁寧に所有印まで付けられている。
どろどろとした白濁を掻き出していくが、それは時折ごぽりと音を鳴らしてしとどに流れ続ける。
何故、自分は気付かなかったのだろう。
愛した彼女がこんな状態になるまで。
思えば今朝から彼女の様子はおかしかったのに。
山姥切「せ、千歳…」
主の身体を掻き抱いて俺は彼女の名を呼び続けた。