第21章 第21話 大阪城@ 第2部開幕
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山姥切「で、どうした?」
千歳「大したことではないんだ。ただ少しお前の顔を見たかった」
私は誤魔化した。
なかったことにしたかった。
無理やりされたことであの三日間の事を思い出したことも、包丁にされたことも…
国広と、彼と一緒に居られれば、忘れられる。
山姥切「千歳?」
彼女の痛みを堪えるような顔に一抹の不安が過る。
山姥切「無理して笑うな。俺には」
千歳「……うん、ありがとう」
彼の腕に抱かれてポンポンと背中を擦られる。
心地が良くて、千歳はそのまま目を閉じた。
山姥切「……寝たか?」
審神者の仕事に子育てに、休む暇がない千歳。
無理をさせているのかもしれない。
眠る彼女の瞼に口付けて、彼は彼女を寝台に運ぶ。
山姥切「たまには甘えてくれ」
終了!!