第2章 銀魂「プレゼント」夢小説
「これ、最近誰か買っていったか?」
「こちらですか?ああ、そういえば女性の方が購入されましたね。あ、そうですよ真選組の方でした、あの女性の隊士さんです」
「購入したのはいつだ?」
「確かに三週間程前でしたでしょうか」
「あんたのとこの包装紙はどんなのだ」
「包装紙ですか?お待ち下さい」
店員が持ってきた包装紙を見るとベルトの箱の包装紙そのものだった。
「悪い、今日はやめとく」
「左様でございますか、また御贔屓に」
屯所へ戻った土方は押し入れを開けて箱を取った。
包装紙は捨ててしまったが箱を開けて中身を確認するとやはり店で見たものと同じ。
その箱を持っての部屋へと向かった。
「、いるか」
「はい、います」
「入るぞ」
襖を開けると仕事をしているが目に入った。
「どうかしましたか?」
「これ、が置いた?」
持ってきた箱を開けてに見せると、少し驚いた顔をした。
「そうですが、気に入りませんでしたか」
「いやそうじゃなくて、何で言わねぇんだよ」
「付箋貼ってませんでした?」
「付箋?」
「はい、包装紙に」
「え……気付かなかったわ、捨てた」
「もしかして私が置いたことずっと知らなかったんですか?」
「悪い……いやだって二つもくれると思わねぇだろ」
「なんだ、てっきり気持ち悪がられたのかと思ってました」
「そんな訳ねぇだろ、何でベルトなんか」
「煙草を渡した日、副長の磨り減ったベルトが見えてしまったので。それに女中さんからも煙草貰ってたと後から知って、被ってしまったなと……」
「……」
「あの、いらないなら返却してください」
「いらないなんて言ってないだろ!使う、明日から」
「気に入って頂けて良かったです」
「ありがとな、来年はちゃんと手渡ししろよ」
「はい」
翌日、朝礼でキラリと光るベルトをした土方が居た。
そんな朝、副長室から掃除機の音が聞こえる。
「ん?何か詰まった?」
女中は掃除機を止めてヘッドを取りはずと何かがくっついている、それを手にとって広げてみた。
「付箋?」
“お疲れ様です 使って下さい ”
終
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2020/5/5 にて