サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第25章 バグ修正
「え、え、なんで泣くんですか…!?は、ハンカチどうぞ。」
「ジャックのせいだぁぁぁ!」
ハンカチを受け取りながら言う。嘘か本当かも分からないのに、真面目に告白してくるから。
私の周りには、両親が死んで、引き取り先を探すときに私の事を邪魔扱いする人しか居なかったから。
親だけでなく、親族が私に暴力を振るってきたことだってあったのに。
「ジャックの、嘘つき…!私のこと邪魔って思ってるんじゃないの…っ?」
思い出していたら、更に涙が溢れてきた。体の痛み、心の痛みを思い出してしまった。
他人を信じる、という行為は恐ろしいものだ、と覚えてきた私は、ハッとしてしまったのだ。
ジャックが私を良いように利用しようとしているだけだったら?
なにか裏があるに違いない。
頭の中が負の感情で満たされていく。
「……」
ジャックは、何も答わずに、ただただ優しいキスをした。否定してほしかった。そんなことはない、と言ってほしかった。
ジャックの顔を見てみる。
仮面で隠れてはいたが、とても悲しそうな顔をしていた。