• テキストサイズ

深海の碧【ツイステ】

第6章 萌葱ー移ろう



一体何だろう。
昼休み、中庭の木陰で昼寝をしていると、そこにやって来たのはアズールだった。しかも何時もと違い、何処となく怒ってる気がして。

『今日、開店前必ず店に来なさい。絶対ですよ』
『…はぁ?なんで『いいから黙って来い。…来なかったら後悔しますよ』
そう言い残して去ってしまった。
マジ意味分かんねぇーし。理由くらい教えてくれてもいいのに。
正直面倒臭い。そもそもオレは指図を受けるのが一番キライだ。それに正当な理由があるにせよ、何でオレの都合で動いちゃダメなのか、意味が分からないから。
ただ、あそこまで本気の顔をしたアズールを見たのは初めてで。
だから本当は行く気もなかったけど、授業を終え鐘が鳴ったら直ぐに教室を後にした。そして、店に着いてみればそこにいたのは…

「えっ……何でここにいんの」










昼下がりの図書館。喧騒から離れたここはとても静かで、僕は課題の為に本を探していた。すると、そこにやって来たのはアズールで、彼は少し苛立った様子で僕に声を掛けた。
『開店前に話があるから店に来なさい』とのことで。それだけ告げるとさっさと出て行ってしまった。
いつにない表情で、落ち着きがないアズールに、ふと数ヶ月前のことが蘇る。まさか、また精神不安定でオーバーブロットしないでしょうね…。しかしここ数日を振り返っても特に何もない気がするが。
そうして迎えた放課後。僕は少し緊張した面持ちで店へと向かう。
ドアを開けたらそこに居たのは、アズールとフロイド、そして…


「ユウさん…?」
僕が名前を呼べば、彼女はぺこりと小さく頭を下げた。










ジェイド先輩が到着し、私はテーブル席のソファへと案内された。此処は何時も来店したときに案内してくれる席で、目の前に広がる水槽の魚たちに少し気が紛れる。
アズール先輩はジャスミンティーのグラスを私に出してくれた。フロイド先輩が俺のはー?と言うと、自分で注げと一蹴した。
向かい合ったソファには、真ん中にアズール先輩、その両端にジェイド先輩とフロイド先輩がいる。
正直、まだ先輩たちと顔を合わせるのも気まずいけれど、このままで良いとは思わない。はっきりと白黒付けるために今日ここに来たのだから。
彼らは私を揶揄っているのか、それとも…

/ 84ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp