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貴方なんて、大っ嫌い【リヴァイ】

第3章 助けてくれたのは










「………」


ふと目を開けると、そこには木の板の天井が広がっていた。

額には大量に汗をかいていて、気持ち悪くて拭う。

ふと右脚に痛みが走り、布団をめくるとそこには包帯がグルグルと巻かれていた。

左腕も、包帯が巻かれている…


私は、確か…巨人に掴まれて…それから…

……助かった、の?


ここは…?


「サリー!!!!」


ドアから、ペトラの声が聞こえてそちらを向くと
彼女は持っていたトレーもお構い無しに投げ捨て私に飛びついてきた。


「ペトラ……?」

「良かった…良かったぁ……、」

「……」


ペトラ……泣いてるの?


どうやらペトラによると、私は丸2日治療室で寝込んでいたという。

全身打撲に、右脚骨折、脳震盪が重なりかなり重傷だと言われたそうだ。

それでも、巨人に掴まれてそれだけの怪我とは不幸中の幸いだと彼女は言った。



「…サリー、私のせいで、ごめんなさい……」


ペトラが申し訳そうに謝る。


「なんで?私が助けたかったから助けただけだよ」

「…ありがとう……」

「ペトラは大事な仲間だから、…」


えへ、と笑うと口の端が痛む。

顔まで怪我しちゃったのか。


「…あっ、そうだ。
サリーが目が覚めたら兵長を呼ばなきゃいけなかったんだった」


ペトラが不意に立ち上がる。


…兵長が、?
私になんの用…?


「サリーのこと、助けてくれたの兵長なの」

「……そう、なんだ」


薄い記憶の中で、確かに兵長の顔を見た気がする。

でも、一兵士の私にわざわざ兵長がなんの用なんだろうか。


とにかく、お礼を言わなきゃ。



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