第17章 アネモネ ~澤村 大地~
咲弥「勘違いするって言われて…」
「「…………??」」
咲弥「私が皆にいい顔しすぎだって……愛想振りまいてるって……私がそう思ってなくても私がする行動で勘違いして傷つく人もいるって……だから……」
縁下「もしかして距離とろうとしたんですか…?」
咲弥[コクン]
月島「はぁ…咲弥さんを好きになる、ならないは個人の問題でしょ?別に咲弥さんは下心アリアリで皆と接してないでしょ?勘違いとかさせとけばいいじゃん…咲弥さん何も悪い事してないのにどうしてそうなるわけ?」
咲弥「っ……」
田中「つ、月島の言い方はあれだけど俺も関係ないと思います!」
西谷「そうっすよ!俺はどれどけ咲弥さんが何かしてきても潔子さんだけっす!!」
菅原「ブレないねー西谷は…(苦笑)」
澤村「ま、そういう事だ[ニコ]」
咲弥「いい、のかな……」
東峰「大丈夫[ニコ]」
清水「お疲れ様」
咲弥「潔子…」
清水「もしも…咲弥の事を中学の頃みたいにするヤツが出てきたら守るから…」
咲弥「っ!」
清水「バレー部みんなで守るから…」
部員みんなを見回す咲弥
そんな咲弥に全員で頷く
咲弥「ありが、とう……」
両手で顔を覆い静かに泣く咲弥
その後再開した練習は今まで通りだった…
ただ少し違ったのは咲弥の顔が今までで一番スッキリした顔をしてた事…
その日の帰り……
澤村「咲弥。1年の時くれた鉢植え覚えてるか?」
咲弥「覚えてるよ?アネモネでしょ?花言葉は…はかない恋、恋の苦しみ、見捨てられた、見放された…」
澤村「え、そんなやつ?」
咲弥「あ、でも大地にあげた白のアネモネは真実、期待、希望…だよ[ニコ]」
澤村「へぇ~」
あの後実は少し調べてた…
そして赤と紫のアネモネを買い足した…
それは咲弥には内緒だ。
この恋が儚い恋だったとしても…
“君を愛す”
そして…
“あなたを信じて待つ”
いつか自然と他の人を好きになれるまで……