第18章 情炎(土方裏)
「ひっ、う、ああんっ」
「まだ指だけだぞ。ったく、そんなんじゃ俺のを挿れたら壊れるんじゃないか?」
「あっ、あ、待って、そこっ」
反応の良い個所を集中的に擦り上げられ、遼は土方に掴まって意識が飛びそうになるのを必死で堪えた。
目を閉じ、眉を寄せ、襲い来る快感にどうにか抵抗している遼の姿に加虐心を駆り立てられた土方は、にやりと笑って指を抜く。
突然奪われた快感に、遼が驚いて目を開けると、土方は遼の中から抜き取ってしっとりと濡れた指をまるでみせつけるように舐めた。
「や、ちょっ、十四郎さ」
「何だ?」
「意地悪ぅ」
わかっていて聞く土方に、遼は顔を顰めて訴える。その表情も、土方を煽るには十分で、濡れた指先を遼の唇に当てた。
「この指で、気持ち良くイかせてやるから、しっかり舐めて綺麗にしろよ」
言われるがままに指を咥えた遼は、ゆっくりと舌を這わせる。ぞくぞくと這い上がってくる快感に、土方はぺろりと唇を舐めると遼の手を自身の下半身に誘導した。
「は、あ、んむっ」
「わかるか。お前のいやらしい恰好見てたら、俺のはもうこんなになったんだぜ」
「ん、うっ」
「ほら、握ってみろよ」
主張し始めたそれに下着越しに触れた遼は、ほんの少し指先に力を込める。
下着越しでもわかるその熱さに、遼の目尻に涙が溜まった。別に、触れたのが嫌だったわけではない。
ただ、感情が綯交ぜになって、嬉しくて、哀しくて、恐くて……幸せだった。
唐突に指が引き抜かれ、唾液に塗れた土方の指が、花芽を強く押し潰す。
「ふ、んうっ!」
「まだイくなよ」
丁寧で細やかな愛撫に、遼は何度も意識が飛びそうになりながら必死で耐えた。膝が震えて、立っているのもやっとだったが、耳元で「まだだ」と囁かれる度にどうにか意識を保っていた。
長い指が奥を擦り、花芽をぎゅっと摘ままれて、遼はカチカチと奥歯を鳴らす。
「あ、もう、だめっ、十四郎さ、あっあああ」
急に訪れた限界に頭が真っ白になり、とろりと愛液が漏れ出た。
「はっ、あ、あ」
「上手にイけたな。じゃあ次は、俺の番か」