第21章 感覚強化訓練
翌朝…──
炭「今日までお世話になりました!!」
『はい。これからも頑張ってくださいね。』
ペコーッ、と頭を下げる炭治郎に杏は優しく微笑む。
そして、手に持っていた風呂敷を炭治郎に渡す。
『炭治郎くん、これを不死川さんに届けてくださいますか??』
炭「はい!!これは…おはぎですね!!」
クンクン、と鼻を動かし、パッと笑う炭治郎。
『正解です。よくわかりましたね。』
炭「鼻がいいですから!!
すごく美味しそうな匂いです。」
『ふふっ、ありがとうございます。』
炭治郎のドヤ顔に杏は小さく笑いが溢れる。
『くれぐれも不死川さんと揉めないように気をつけてくださいね。』
炭「善処します!!」
杏からのやんわりとした苦言を曇りなき眼で返す炭治郎。
『……まぁ、いいでしょう。
では、またいつか。』
炭「はい!!ありがとうございました!!」
元気に不死川邸へと駆けていく炭治郎に手をふる。
音「杏さま。少しよろしいですか??」
『えぇ、勿論。どうしました??』
音羽からの相談に答えながら、心の中で小さく呟いた。
杏(総力戦まで恐らくあと僅か。
さぁ、今日もまた頑張りましょう。)