第17章 刀鍛冶の里-強襲
時「杏さん…!!」
サ「霞柱…!!早ク…!!
早ク杏ヲ助ケテ…!!」
駆け寄ってくる時透にサクラは涙を流しながら叫ぶ。
時「分かってる…!!」
─ 霞の呼吸 伍ノ型 霞雲の海 ─
──バシャア
地面に崩れ落ちる杏の身体を慌てて抱きとめる。
時「杏さん!!杏さん!!
しっかりしてください!!」
サ「杏!!杏!!オ願イ…!!」
ペチペチと杏の頬を叩き、覚醒を促す。
時「杏さん…!!」
『ゲホッ…』
時透が一際大きく杏の名を叫んだ瞬間、杏は水を吐いた。
時「杏さん!!大丈夫ですか??」
『ゲホッゲホッ、ゲホッ…』
急に肺に空気が入ったことで大きく咳き込む。
そんな杏の背中を擦る時透。
『…ありがとうございます、無一郎くん。』
少し呼吸を整え、無理矢理笑顔をみせる。
時「上弦ノ伍の頸は斬りました。
消滅も確認できてます。」
杏を支えながら報告する時透。
一瞬、目を見開き驚いたがすぐに穏やかに微笑む。
『…本当に、すごいですね。無一郎くん、流石です。ごめんなさい、私も柱なのにこんなで…。』