どんな世界でも女神は笑う。【D.Gray-man】※停滞中
第6章 図書館の君 【ラビside】
そんなデカイ図書館の奥、一番端の席。
そいつはいつもそこに本を積み上げて順番に読んでいく。
読んでる最中は相当集中してるのか、オレが上から覗いて一緒に読んでても、隣の席に座っても、呼び掛けても反応しない。
だけど、唯一反応することがある。それは脳天を突くこと。
どんなに集中してても人差し指で、つん、と突くと、肩をビクつかせてから振り返る。
そして一言、
「寒い。」
本人曰く、脳天を突かれると背筋がゾワッてするらしい。そのゾワッて感じが寒いらしい。
「ごめんごめん。でもこうでもしないとオレに気づかないだろ?」
「うぅ。」
オレがそう言いながら隣に座ると、そうやって唸ってからまた本に目を落とす。
ここ最近ほぼ毎日このやりとりをしてる気がする。