第21章 エピローグ 全ての人達へ
「やっぱり凄いよ、朱音ちゃん!私の憧れだよ!私も朱音ちゃんみたいに強くて綺麗な女になりたい!」
最初の出会いはあまりいい場面ではなかったけど、すごく可愛い女の子、さつき。バスケにかける思いは選手達と変わりはなくて、敵チームとしてベンチに入った事もあった。何よりあたしはさつきの温かさに救われた。
雅「おめでとう、朱音!私も何か力になりたいから、また食事メニュー考えてくるね!」
あたしが出ていない試合でPGを務めてくれた雅。そして今でも栄養士としてサポートしてくれる心優しき女の子。雅がいてくれたからあたしは心配せずにコートを任せられたんだよ。
「ねー朱音ちん、お菓子ある?赤ちんに没収されちゃったー。ってあらら~、まだ言ってなかったっけ。優勝おめでと~」
相変わらずお菓子をねだってくるあっ君。あっ君はバスケを続けてくれた。バスケを好きでいてくれた。それだけで嬉しかったんだよ。やっぱりあっ君の隣はお菓子が似合うね。
優希「おめでとう、朱音。私仕事場で朱音と同じチームだったって言ったら質問攻めにされたよ。結婚式もここでやったって言ったらもう…」
人一倍努力家だった優希。どんなにキツイ練習メニューを組んでも一言も文句や弱音を吐かなかった。優希が頑張ってくれてたからあたしも負けないように頑張れたんだ。
「あー、やっぱバスケしたくなってきやがった…よし、明日バスケやろうぜ!な、テツも!」
「相変わらずバカですね、青峰君。そんな事よりもおめでとうございます。美愛も愛希も喜んでますね」
相変わらずバスケバカの大ちゃん。昔のようにバスケが大好きになってくれた大ちゃん。今でも練習には付き合ってくれる大ちゃんは、本当はとっても優しい男なんだよね。
そして子供の世話をしてるせいか、昔よりももっと優しくなったテツ君。小学校の時から大好きなテツ君の笑顔を見るだけであたしは元気になれた。